2011/01/29

ちゃんと古いもの

久しぶりに会った友達に
「年とったじゃない~、素敵!」
とは言われないものですよね、普通、、、

実際には細胞は刻々と生まれ変わり、
自分を更新しているはずなのですが、
時間を一本の線で捉えると、
古びてゆくことは衰えて行くこと、錆びてゆくこと、
自分に置き換えるとそれは恐怖を感じること、
なのかもしれません。

コーヒーやタバコの脂でまだらにしみを作った
年季の入った喫茶店の土壁、
日に焼けて変色した古い本、
錆びを茶色くまとったねじや部品、、、
本来の姿が想像出来ないほど
年月によって風化してしまったものを、
なぜかいつも、美しいと感じてしまいます。

今日、Hと共に浅草のレザーフェアに行ってきました。
皮革業界の今を伝える新作が沢山並び、
どれをどうやって見たらよいものか迷う程でしたが、
革の本来の姿が想像出来ないほど、立体的な加工をほどこしたり、
模様を入れたり、むら染めをしたものがかなり沢山ありました。
今の既製の革製品ではそういったものが流行っているのかもしれません。

革は時間と共に、色や風合いを変えてゆくものですが、
すでに加工されているものを、新品で手に入れる、、、
時間をすっとばして人の手を加えて古びさせたようなもの、、、
ちょっと、?マークが浮かびました。

自分が古びてゆくように
自分の日々使っているモノも古びてゆく。
一緒に時間を共有できるモノと
過ごして行ければな、と思います。
シミもできれば、質感も変わる、
それでいいのだ!

acousticshoesではこれから小物も増やしてゆく予定です。
自分で育てる革小物、
シンプルな革で作りたいと思います。

K

http://www.benchmade.jp/acousticshoes/index.html

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